ECM 1688 Jocelyn B. Smith, David Moss, Junge Deutsche Philharmonie, Peter Rundel ‘Heiner Goebbels : Surrogate Cities’ (2010)

ECM 1688 Jocelyn B. Smith, David Moss, Junge Deutsche Philharmonie, Peter Rundel 'Heiner Goebbels : Surrogate Cities' (2010)
ECM 1688 Jocelyn B. Smith, David Moss, Junge Deutsche Philharmonie, Peter Rundel ‘Heiner Goebbels : Surrogate Cities’ (2010)

・Review
Junge Deutsche Philharmonieの20周年並びにFrankfurt am Mainの1200周年を記念し、Heiner Goebbels(ハイナー・ゲッペルス)に委託された作品。

オーケストラと様々なサンプラーの組み合わせ、そしてテキストで構築されたまさに建築物のような作品。1曲目から写真家Gregory Colbert(グレゴリー・コルベール)のためにLisa Gerrard(リサ・ジェラード)が作曲した作品かのような音が聴こえてきてハッとする。一体、この音楽はどのようなコンセプトで作曲がなされたのだろう。

そのヒントとして。ライナーノーツにワークショップで語ったとされるHeiner Goebbels(ハイナー・ゲッペルス)本人の言葉が記載されていたので、一部引用する。

(中略)ぼくは大都市のリアリスティックで矛盾しきっていて、それでも結局はポジティブなイメージを縫合しようとしている。主眼はクローズアップすることではなく、都市をテキストとして読み、そのからくりや構築を音楽に翻訳してみることだ。

都市の力関係の中では個人は弱者だ。アートは主観性を高めることで、この強力な構造に対し蜂起を行うことができる。音楽だって非常に主観的な視点で作曲されるし、作曲は自分の書いたものを正当化して「自分の中に溜まったものを吐き出さなくちゃならなかった」と言うことがよくある。でも、それはぼくの場合、条件付きでしか当てはまらない。ぼくはもうちょっと距離を置こうとしているし、聴く人が自分の場を持てて、自分なりの反応ができるようなものを作ろうとしている。聴く人が自分の連想や想像を持って音楽の中に入っていけるような空間があるものを。

なお本作には、私が好きな作家の一人Paul Auster(ポール・オースター)も参加している。

・Catalogue
ECM 1688 Jocelyn B. Smith, David Moss, Junge Deutsche Philharmonie, Peter Rundel ‘Heiner Goebbels : Surrogate Cities’ (2010)

・Track list
HEINER GOEBBELS – SUITE FOR SAMPLER AND ORCHESTRA
1.Chaconne / Kantorloops
2.Allemande / Les ruines
3.Gigue
4.Sarabande / N-touch
5.Bourrée / Wildcard
6.Passacaglia
7.Courante
8.Menuett / L’ingénieur
9.Gavotte / N-touch Remix
10.Air / Compression

HEINER GOEBBELS – THE HORATIAN – THREE SONGS
11.Rome And Alba
12.So That The Blood Dropped To The Earth
13.Dwell Where The Dogs Dwell
14.D & C(Heiner Goebbels)
15.SURROGATE(Heiner Goebbels)
16.IN THE COUNTRY OF LAST THINGS(Heiner Goebbels)

・Credit
Jocelyn B. Smith Vocal
David Moss Vocal
Junge Deutsche Philharmonie
Peter Rundel Conductor

・Official site
Heiner Goebbels

 

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