
・Review
1952年生まれドイツ人作曲家兼映画監督であるHeiner Goebbelsの作品をEnsemble Modernが演奏。Ensemble Modernは各国の国境を跨ぐ国際色豊かなソロイストが集まってできた音楽集団。
それらをバックにナレーターの言葉差し込まれる構成。シリアスさとコミカルさが同居した曲達。そのコミカルさは次のように機能している。耳を澄ますとそこかしこに、インパクトのある音や展開が差し込まれてくるのだ。少々、過剰な演出としても取れるが、リスナーの注意を引きつけ、楽曲の物語性を強調することに、一役買っているように思うし、やはり楽曲のアクセントになっている。
奏者にとっては気の抜けないスコアなのだろう、と想像する。聴き終えた後、ECM Records (ECMレコード)のオフィシャルサイトを見るも、本作についてはの際立った情報はない。なので補足情報としてHeiner Goebbelsの言葉を最後に引用しよう。
“What drives the attention of an audience is the unforeseeable, and the secrets and mystery of a performance.”
聴衆の気を引くものは、予測不可能性、そしてパフォーマンスの秘密とミステリーである。
・Catalogue
ECM 1483 Ensemble Modern ‘Heiner Goebbels : La Jalousie’ (1993)
・Track list
1.LA JALOUSIE (GERÄUSCHE AUS EINEM ROMAN)(1991)(Heiner Goebbels)
2.RED RUN (NINE SONGS FOR ELEVEN INSTRUMENTS)(1988)(Heiner Goebbels)
3.HERAKLES 2 (FÜR FÜNF BLECHBLASER, SCHLAGZEUG UND SAMPLER)(1992)(Heiner Goebbels)
4.BEFREIUNG (KONZERTANTE SZENE FÜR SPRECHER UND ENSEMBLE NACH EINEM TEXT VON RAINALD GOETZ)(1989)(Heiner Goebbels)
・Credit
Christoph Anders Narrator
Ensemble Modern
Peter Rundel Conductor
・Official site
Ensemble Modern
https://www.ensemble-modern.com
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