
・Review
Karlheinz Stockhausen(カール・シュトックハウゼン)、音楽の進化、すなわち音楽史において避けて通れぬ作曲家だ。しかも前衛的な存在であった。
その息子が、こんなところに!というのが最初に抱いた感想であることは否定できない。ましてやフリューゲルホルン、トランペット奏者として活動しているとは。
そしてさらに驚いた。こんな美しい音色を奏でるとは。ピアノとのデュオでとても美しいアルバムを作った。前衛というよりは、地に足をつけた音楽として。
音楽史に足跡を残すことはないだろう。しかし、その片隅でひっそりと佇む美しい音色として私はこの音を記憶し、聴き続けるだろう。そういう在り方で十分だ。
歴史に名を残す必要も重責もない。ここにはひたすら音楽を愛する1人のプレイヤーがいる。それでいい。それだけでいい。美がそこにあるのなら。
・Catalogue
ECM 2477 Markus Stockhausen, Florian Weber ‘Alba’ (2016)
・Track list
1.WHAT CAN I DO FOR YOU?
2.MONDTRAUM
3.SURFBOARD
4.ISHTA
5.EMERGENZEN
6.BARYCENTER
7.EMILIO
8.POSSIBILITY I
9.BEFREIUNG
10.RESONANCES
11.DIE WEISE ZAUBERIN
12.SYNERGY MELODY
13.BETTER WORLD
14. ZEPHIR
15.TODAY
・Credit
Markus Stockhausen Flugelhorn, Trumpet
Florian Weber Piano
・Official site
http://www.markusstockhausen.de/?lang=en
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