
・Reviews
タイトル曲の抑制の効いた会話のような始まり。
気の利いた会話というよりも研ぎ澄まされた真剣勝負。
後半からドラム、そしてサックスが差し込まれテーマを引き継ぎながら、
曲にダイナミズムがもたらされる。
なお、ピアノとしてCraig Taborn (クレイグ・タボーン)も参加している。
こうしたつながり、組み合わせを追うのもECMレコードの魅力だ。
思わぬところで、思わぬプレイヤーが共演しており、そのことが楽曲に息吹を吹き込んだりする。
ECMを追いかけているとジャズを構成する要素の一つがケミストリーであることを教えてくれる。
どのようなプレイヤーで演奏されるかを誰が、どのように決めるのか、厳密にはわからない。
ただプロデューサーであるマン・フレートアイヒャーの影響が少なくないだろうと思われ、
そしてそれは彼の突出したプロデュース能力の一つだろうと推察される。
・Catalogue
ECM 2258 Chris Potter ‘The Sirens’ (2013)
・Track list
1.Wine Dark Sea
2.Wayfinder
3.Dawn (With Her Rosy Fingers)
4.The Sirens
5.Penelope
6.Kalypso
7.Nausikaa
8.Stranger At The Gate
9.The Shades (David Virelles, Craig Taborn)
・Credit
Chris Potter : Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Bass Clarinet
Craig Taborn : Piano
David Virelles : Prepared Piano, Celeste, Harmonium
Larry Grenadier : Double Bass
Eric Harland : Drums
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